第五十候「菊花開 (きくのはなひらく)」 10/13~10/17頃
七十二候が寒露の次候に変わり、菊の花が咲き始める頃となりました。
この時期にひと月遅れで迎える旧暦9月9日の「重陽の節句」は、ちょうど菊の花の盛りの頃。
別名「菊の節句」とも言われ、この日には菊の花を浮かべた菊花酒を飲み、長寿と無病息災を願う風習がありました。
また、重陽の日に、摘んだ菊の花を乾かして袋に詰めた「菊枕」で眠ると、菊の香り漂う寝心地に、夢に愛しい人が現れる、邪気を払うという言い伝えがあり、女性から男性に贈られたそう。
今では天皇家の花として、日本の象徴のようにも思われている菊ですが、実は日本自生の花ではなく、奈良時代に中国から伝わった花。
この時期には各地で菊の品評会や菊まつりが行われ、観賞用として様々な品種が知られていますが、もともとは薬草として入ってきました。
漢方では菊は目の薬として知られ、目の充血や腫れ、痛み、視力の低下に効果があるとされています。
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