第五十三候「霎時施 (こさめときどきふる)」 10/28~11/1頃
七十二候が霜降の次候に変わり、小雨が思いがけず降っては止む季節となりました。
この小雨とは、秋雨のようにしとしと降り続く雨ではなく、ぱらぱらと通り雨のように降り、じきに止んでしまうような「時雨 (しぐれ)」のことです。
時雨降り注ぐ奈良井宿[長野県塩尻市]
晴れていたかと思うとサァーッと降り、傘をさす間もなく青空が戻ってくるような通り雨。
不意に訪れるものや、しきりに続くものを時雨に例え、「木の葉時雨」「蝉時雨」「空の時雨 (涙の意)」など、美しい言葉も生まれています。
ちなみに時雨は、北西の季節風が山地に突き当たり上昇するときに、冷えて雲を生じることによって雨を降らせます。
そのため、京都や長野、岐阜や福島のような山に囲まれた地形の所に多いそうです。
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