第二十七候「梅子黄 (うめのみきばむ)」 6/16~6/20頃
七十二候が芒種の末候に変わり、青々と大きく実った梅の実が、黄色く色付き始める頃となりました。
“梅の実が熟す頃の雨” ということから「梅雨」になったとも言われ、梅雨時である陰暦5月を「梅の色月」と美しく言い表した言葉も残っています。
梅は、古くから日本人に身近な植物ですが、もともとは花よりもその実が万病に効くとされ、奈良時代に薬用植物として中国から伝わったといいます。
じめじめとした梅雨に入り、身体の免疫力が落ちるこの時期、クエン酸が豊富で疲労回復、食欲増進の作用がある梅干しは、古くから重宝されてきました。
殺菌作用も強いので、食中毒の予防にも役立ちます。
収穫された梅の実は、梅干しや梅酒、梅シロップや梅ジャムなど、保存食として幅広く利用されています。
梅酒用には、まだ熟す前の青く硬い実が、梅干しや梅酢用なら、完熟してちょっと黄色くなったくらいのものが良いそうです。
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