第二十八候「乃東枯 (なつかれくさかるる)」 6/21~6/25頃


七十二候が夏至の初候に変わり、乃東が枯れていく頃となりました。
 
乃東とは、冬至に芽を出し夏至に枯れる「夏枯草 (かこそう)」の古名で、紫色の花を咲かせる「靫草 (うつぼくさ)」の漢方名でもあります。

ウツボグサ (靫草)

ウツボグサは、日当たりの良い山野の草地に群生し、夏至の頃に枯れていきますが、この枯れて茶色くなった花穂が「夏枯草 (かこそう)」です。
 
夏枯草は、古くから洋の東西を問わず漢方として用いられてきました。
 
この生薬を煎じて飲めば、利尿・消炎作用があり、煎液は、ねんざ・腫物・浮腫の塗り薬として、また、うがい薬にも用います。
 
英名は、「all-heal = 全てを癒す」。
和名は、花の形が矢を入れる「うつぼ」という道具に似ていることから付けられました。
 
今回の候「乃東枯 (なつかれくさかるる)」は、冬至の初候「乃東生 (なつかれくさしょうず)」と対になっています。

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