第四十三候「草露白 (くさのつゆしろし)」 9/7~9/11頃


七十二候が白露の初候に変わり、野の草に降りた朝露が白く光って見える頃となりました。
 
露は、夏から秋への季節の変わり目など、朝晩の気温が下がる日によく見られ、秋の季語にもなっています。

「露が降りると晴れ」という天気の諺をご存知でしょうか。
 
露は空気中の水蒸気が冷やされてできるもので、風と雲がない晴れた夜に地上の熱が上空に逃げる「放射冷却」という現象によって発生します。
 
昼間に太陽熱によって蓄えられた地上の熱は、夜になると太陽光が届かなくなり、空に向かってどんどん逃げて行きます。
 
夜間、雲がある場合は、地上から逃げ出す熱をある程度雲が防いでくれますが、雲がない夜は、熱はそのまま宇宙へと放射され、地表温度は下がっていきます。
 
そして、一日のうちで最も気温が下がる明け方になると大気が冷え込み、露を結ぶというわけです。
 
もちろん、夜の間中雲一つなかった空は高気圧に覆われ、安定した気圧配置になっていることが多いので、昼になってもその天気は変わらず晴れのままです。
 
このため、昔から「露が降りると晴れ」と言われてきました。

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