第五十五候「山茶始開 (つばきはじめてひらく)」 11/7~11/11頃
七十二候が立冬の初候に変わり、山茶花 (さざんか) の花が咲き始める頃となりました。
この山茶 (つばき) とは、"椿 (つばき)" でなく、ツバキ科の「山茶花」のことを指しています。
山茶花という漢字は「山に生え花を咲かせる茶の木」ということで、その昔、葉の部分をお茶として飲んでいたことに由来すると言われています。
花の少ないこの季節に、人知れずそっと咲いて散っていく山茶花。
殺風景な冬枯れの景色を可憐に彩ることから、寺院や茶室の庭木としても好まれる花です。
花言葉は「ひたむきな愛、謙遜、理想の恋」。
山茶花も椿もよく似た花を咲かせますが、この時期に先駆けて咲くのは山茶花で、木へんに春の椿は、12月~4月にかけて花を咲かせます。
また、山茶花は花びらが一枚一枚散りますが、椿は散らずに花ごとぽとりと落ちるという違いがあります。
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